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 2幕の中程に位置する衣装部屋のシーン。
 ここでのアイリスとレニの仲睦まじい様子、秀逸です。
 なんて心温まる、なんて可愛い関係なんだろう。
 見ていてとても安らいだ気持ちになります。

 最初にアイリスはたくさん積み重なっている衣装から
 どれかを取って自分にあてがってみたりしてました。
 (日によって、あてがう衣装は変わっていました。
  どれもこれも、ちゃんと着てみた所も見たいなー)

 そうしながら、「楽しいね! まいにちv」と言います。
 歌ったり踊ったりお芝居したり、みんなとご飯食べたり
 おしゃべりしたり…それが「楽しいっ」
 みんなといることが本当に楽しいんだなー…と、
 アイリスの気持ちがすごく伝わってくる言い方でした。
 微笑ましく、こっちまで明るくなります。

 それに対してレニは言います。
  ここはみんなの繋がりが濃い。前はそれが苦手だった。
  独りでなんでもできるって思ってた。…と。
           アイリスは、じっと聞いています。
  …でもそれが間違いだと気づいた。
  「ううん、気づかせてもらった。」
  「お互いを認め合って、お互いを必要としている。
   それって、いいよね。」
 うん。すごく、いいと思います。それが、花組。
 それこそが、花組の素晴らしさ。強さ。

 …そこでアイリスが 「アイリスも…必要?」
 (右上の絵。何日の公演だか忘れましたが、座っています。
          DVD収録の回は、立っていましたね。)
 普段より おとなしめの声で、ちょっぴりおそるおそる、
 といった感じで、レニにそう聞きます。

 そこで
  ひ、ひ、必要に決まってるじゃないか!
  あたりまえじゃないかーーーーッッ!!
  と言ってアイリスに思いっきり抱きつく!
 ……のは、私の妄想世界に住む別のレニ。

 本物は、落ち着いてにっこり笑い、
 うん、とっても。と答えます。
 アイリスはエヘッ
 (厳密にはエヘッでもなくアハッでもなくキャハッ
  でもなく…なんとも表現し尽くせない可愛らしさ
  あふれる声、ジューシーな笑い方でした。)
 と嬉しそうに笑って、
 レニと手をとりあい向かい合います。

 今度の芝居は呼吸を合わせないとね、というレニに
 アイリスは「お芝居って、相手の息や表情を、
       受け取るんだよね」と言います。
 アイリスちっちゃいのに時々すごい事をさらっと言う。
 舞台の申し子です。それから名ゼリフ!

 「チルチルの大好きな、ミチルになるねっ」

 くはーーーっ、可愛い。
 この言い方、まさに「可愛い」の結晶。
 ちょこっと首を傾げたり手首を外側に曲げて立った姿。
 次のレニの「仲良しのきょうだいになろう」と合わせて、
 ここでの会話の総まとめとなる愛らしさ。

 「うんっ!」と元気に頷くアイリス。
 いつもながら、アイリスの「うんっ!」究極に可愛い。

 左手を差し出すレニに、
 アイリスが嬉しそうに手を重ねようとすると
 レニはその手をくるりと回してアイリスの頭に。
 アイリス「…あ。」ちょっと低めの声。
 やられた、という感じ。
 レニ「残念でした。」
 なんとまぁ、レニもいたずらっ子になったものだ。
 相手がアイリスだから、ここまでふざけられるんでしょう。
 仲がいい。仲良すぎ。2人のこういう関係がたまらなく好き。
 「も〜っ」と抗議するように(と言っても親しみを込めた抗議)
 言ってレニをちょっと両手で押すようにするアイリス。
 2人で笑い合う。

 私の中で、完璧に非の打ち所がないシーンでした。
 2人の優しい関係、愛らしさ、嬉しい気持ち、
 そういったものがぎゅうーっと詰まっていました。

 そして衣装部屋は暗くなり、かえで&マリアの会話。
 しかし私の目はずっと衣装部屋に釘付け。
 なぜならアイリスとレニはずっと衣装をいじくったり
 いたずらしあったりして可愛くてしょうがないんです。
 会話が終わってもずっと2人がそこにいるというのは
 こころにくい良い演出でした。ありがとう演出。
 ライト当たってなくても、薄明かりで、ちゃんと何を
 してるか見えました。
   観劇しなければこれは見られなかった。
   DVDにはほとんど映っていないから。
   ほんと、ほぼ毎回観劇して良かった。
   毎回ちょっとずつ違う動きしてましたから。

 それからカンナとさくらの会話があり、
 織姫と紅蘭の通信が終わるまで、
 ずーーーっと衣装部屋を見てました。

 それから花組の歌「わたしの歩く道」
 まず衣装部屋の2人(アイリスは座っている)に
 スポットが当たり、「らららら、いまここに…」
 と歌い出します。綺麗なシーンでした。

 最後の「私は、ここに、いる〜♪」が特に好き。
 アイリスの声が優しく、やわらかく響くのが
 はっきり聞こえるからです。

 歌が終わるとハエが2匹入ってきます。
 アイリスは記憶が戻り、ベロと川岡だと気づきます。
 ベロ&川岡が「敵のところへ案内する」と言うのを
 アイリスがテレパシーで聞き取ります。 

               2006 2 11 (つづく)

アイリスも…ひつよう?


        えへ! (立ち上がりながら)


チルチルの大好きな ミチルになるねっ













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