ことのは華劇壇<舞台裏>1 帝劇にて






 お〜い、織姫はん。

 織姫、紅蘭が呼んでる。

 ん? なんデスか〜?

 手紙が来とるで、手紙〜。

 ワタシにですか?

 いや、アイリスと織姫はんに、や。

 ? ・・・あ! 分かりました〜!
 番組宛のおたよりデスね!?

 その通りや!

 あ、ラヂヲ番組のだね。
 ボク、アイリスに知らせてくるよ。

 たのみマ〜ス!
 アイリス、きっと喜びマスネ。

 そう言う織姫はんも
 ウキウキって感じやなぁ。

 それは嬉しいデスヨ。
 なんてったって初のおたよりデスからネ!
 こういう時なんて言うデスか・・・
 そう! 棚からぼた餅デ〜ス!

 ちょっと違うような・・・

 織姫、こうら〜ん! ・・・ハァハァ。

 お、アイリス。そない焦らんでも
 手紙は逃げへんで。ふふっ。

 ことのは華劇壇へのおたよりだよね!
 わ〜い、やったぁ!
 ねね、だれから、だれから?

 嬉しそうデスね〜。
 ちょっと待ってください、裏にお名前ありマス。

 ていとざいじゅう、なな・・・さん!

 おぉ、アイリスよう読めたなぁ。
 よしよし。

 もぉっ、紅蘭! あたりまえだよ〜!
 アイリス、漢字読めるんだから!

 奈々さん・・・あっ、
 時々ボクたちの舞台衣装を
 デザインしてくれている人だね。

 奈々お姉ちゃんだね!
 聞いてくれてたんだぁ〜!

 突然始まったのに聞いてくれはってたんやね〜!
 なんや羨ましいな〜、
 うちらも番組出たいナ〜・・・
 なぁ、レニ?

 う、うん。
 出てみたいな・・・

 わぁい、みんなで出ようね!
 少年レッドの時みたいに! 

 そう簡単にはいきまセ〜ン。
 ラヂヲの人に聞いてみないと、デス。
 ま、最初はアイリスとならレニでしょ〜とか
 紅蘭でしょ〜とかケンケンゴーゴーあったそうデス。
 でも最終的にワタシに白羽鳥が立ったんデ〜ス。

 織姫、白羽の矢。

 たぶん、こういうとこが
 決定打やったんかな・・・

 ん、何か言いマシタか?

 いやいや何もないで。
 それにしても、宛先をラヂヲ局やのうて帝劇に
 したんは、なんでなん?

 みんなからのおたより、
 最初に自分が読みたいから!

 そうデスね〜。それに、ラヂヲ局に
 行っちゃったら全部は読めまセン。

 ぜ〜んぶ、自分たちで
 読みたいもんね!

 おぉ〜。あんさんら偉いなぁ。

 うん。素敵だね・・・!

 ねね、手紙かしてかして。
 アイリスが開ける〜!

 だめデス最初はワタシデ〜ス。

 え〜! かしてよ〜。

 だめデス、先に受け取ったワタシに
 権利がありマ〜ス。

 織姫、おとなげないよ!

 あら? アイリスは大人じゃないんデスカ〜?

 アイリス、子どもだもん。
 ねぇ、だから、ゆずってよ〜。おねがい。

 だめデ〜ス。
 ほ〜れ、ほ〜れ、届かない〜。

 あ〜ん。もぉ〜、
 こうなったら霊力で・・・

 いちもくさんデ〜ス! ぴゅ〜!

 まて〜!!
 織姫、イチモクさんって誰〜!?

 ムッカシのえらい人デ〜ス!
 逃げ足は日本一だったんデ〜〜ス!

 そうなんだぁ〜。
 あ、待て〜!


 
 ・・・行っちゃったね。

 そうやなぁ。

 なんだか・・・いいコンビになってるね。

 そうやなぁ。
 ・・・レニ、ちょっとジェラシーなんちゃう?

 ・・・紅蘭こそ。

 ふ、ふふ、・・・まぁ、ええわ。
 今度、番組に乗り込んだろw

 ・・・いいね。

 ふっふっふ・・・(キラーン)

 ふふふ。






 
      【次回の“ことのは華劇壇”放送をお楽しみに。】


      

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