5 おねがいv

 最近の花組はおかしい。見失っているものがある。
 すみれは、そういう意味のことを言い残し去った。
 そこでアイリスは…
 街に「見失ったもの」を探しにでかけるのです。
 ここからまさにアイリスが主役。
 アイリスこそが今回のヒロイン。
 そう感じるシーンの連続となります。

 さて、街でアイリスは、ひとり…
 何かを思いついたようにジャンポシェットから
 黄色い虫眼鏡を取り出して辺りを見回します。
 腕をいっぱい伸ばして。満面の笑みで。

 何かを思いついた時の声とか、
 何かを発見した時の嬉しそうな、
 可愛く小さな笑いを含んだ声…
 ほんとに絶妙です。どこまで可愛いんでしょ。

 
   見失ったもの、知ってますか?


 



字にするとしたら、何だろう?
「あっ」でも「きゃ」でもない気がするし、
「わぁ」が、もっと澄みきってるというか、
もっとジューシーになったというか、うーん、
どうにも、字では書き表せない可愛さです。

桟敷席の客=「通行人」にその虫眼鏡を近づけて
「あなたは、見失ったものですか?」と聞く。
この聞き方、声のトーンがまたまた…
 可 愛 す ぎ る ん で す !
幼く舌足らずで、純真さが滲み出ていて。

「マサオちゃん」が通りかかるのを発見した
アイリスは短い喜びの声(やはり字にできない)を
あげながら駆け寄って、腕を目の前に突き出し
「見失ったものですか!」と、虫眼鏡を向けます。

マサオちゃんは口を開けてアイリスを威嚇。
…威嚇のつもりはなかったのかも知れんが。
とにかくアイリスは怖がってしまいます。
「こわい〜〜〜」って言って、
迫り出しの一番前までちょこちょこ走ってきます。
そして膝をかかえて丸まっちゃいます。

アイリスが何かを怖がってる様子って、…
 ……可愛くてたまんない…… < コラ

 ここは千秋楽だけじゃなくて、
 日々少しずつ変化していきました。
 マサオちゃんの口を虫眼鏡で見て
 「虫歯、こわい〜〜!」になったり
 「虫歯だらけだ〜〜!」と言って怖がったり、
 逆に虫歯を指摘してマサオちゃんを泣かせたり。
 そして千秋楽にはドラやき?か何かを
 マサオちゃんの口につめしこむ。
 「あーん」というアイリスの可愛い声と
 詰め込む勢いの凄さとのギャップが妙に良い。
 (千秋楽の詳しい話は別にまとめます。)

マサオちゃんが去った後
舞台の迫り出しの先端で最前列のお客さんに対し、
四つん這いというか、丸まったポーズ(左上絵を参照)
のまま身を乗り出して「見失ったもの、知ってますか」
って聞くんですが、これがまた可愛いのなんの、
あ ー も う 、 た ま ら ん ぞ ホ ン ト に !
絵は真正面ですが、ナナメからみても真横から見ても、
すっげ…可愛すぎ。(日によって色んな角度から見た)
 

そしてベロ登場。
「あっ、ベローッ!」ってホントに嬉しそうに。
会った時にアイリスにこんなに喜ばれたら
もはや、それだけでメロメロでしょうに…
それにしてもアイリスはいつからベロをベロと
呼ぶようになったんでしたっけ……。
織姫がベロベロ言ってたからそれで、でしょうか。

いつもと違うシャツを着て得意げなベロを見て
「にあわなーいw」→「うっそー」→「えへへ」
ここらへんのイタズラっぽい言い方も超絶可愛い。
特に「にあわなーいw」の響き、大好きです。
   

 見失ったものを…
 一緒に探して、とお願いするアイリスに
 「さよならー」と言って去ろうとするベロ。

      …おいおい…
 その時点で超即答でO.K.だろ… いや…まてよ…
 ちょっと話を引き延ばしてアイリスを
 かまっちゃうのもいいかな…可愛いから…
   (…はっ! アイリスごめん!)

 ……とか考えていたら……
 アイリスがくるっと一回転しつつ、だだっ子的言い方で
 「お〜ね〜が〜い〜っ」
  ……ああああああ まーた、それ、
 なんだよそれー!(岡本さん風)
         …可愛すぎだよアイリス。
 またスカートふわーてなってるし。
 全身から光が零れてるのが見えますから。
 それでも渋るベロに今度は

 「 おねがい v 」

 って おねだりポーズ! きらーん、と黄色い光が。
 すっっっっっげーーーーー可愛いーーーーー!!
 文字通りハートマークが語尾につく…
 いや、それだけじゃなく…もう何と申し上げれば良いか。

 これにはベロもたちまちノックアウト。
 ハウッ! て感じで崩れ落ちました。
 ま、当然です。あれでヤラレない人はいない。
「はい! 探します!」…パニック状態のベロ。
 あの慌て方、メロってる様子、素敵でした。

 それからまた通行人に尋ね始めるアイリスとベロ。
 そこへ通りかかった川岡刑事…。
 「アイリスちゃん!」と声をかけましたね。
 ちゃんづけは当然だけど、随分、親しんでるな…
 いつのまに… 川岡め…

 川岡を見て「あー!」と言うアイリス。
 この「あー!」もやはり、「きゃー!」に近いと言うか、
 なかなか文字で書き表せない。可愛らしく響く声です。
 とにかくここも嬉しそうな声でした。
 誰かと会うことを、屈託なく喜んでる。
 そういう気持ちが全て隠さず出てきてる感じ。

 さて川岡はアイリスに対してもギャグを忘れない。
 日によって違いますが「お久しブリッジ!」とか
 ブルドッグとかブルドーザーとか
 言って自分で「うけない!」とか言ったり
 「負け犬です」とか言ってました。
 もはやギャグなしには出てこられませんね、この人…
 きょとんと見るアイリスが可愛らしい…
 ぽそっと「なにしてるの?」と聞いてました。
 この台詞も気に入ってます…


    



川岡が「聞きたいかい?」と言うのに対し
(確か私の記憶では初日は)通行人(観客)に
「どうする?」って聞いてました。
初日夜だか2日目の昼だかは、笑いながら
「どーするー?」って聞いてました。
それ以降は色々変わってたと思います。
「聞きたいかい?」に対して
「ちよたいかい?」とか「運動会?」とか
聞き返すアイリス…
…まったくもう、どこまで可愛いんですか!
ぜんぶDVDに入れてくださいよ! たのむから!
千秋楽の「利き酒会」しか入らないかなー…?
その前の日の
「黄色いかい? うんアイリス黄色いよーほらー…」
が一番お気に入りなのですが。

         ( 05 8/27 …11/24 修正 ) 

                (つづく)

〔6〕へ

〔4〕へ

目次に戻る